人が暮らしの上で欠かせないものとして「衣食住」があります。
これは生命を維持するために必要な順序を示していると云われます。
生まれたばかりの赤ちゃんもお母さんに抱かれておくるみに包まれます。
纏い、護る。それが「衣」です。
また、私たちも自然の一部です。
纏うものも限りなく自然な在り方で作ることを心がけています。
倭衣は人が委ねる衣。
心から人が委ねることができる衣を届けたい。
そんな想いで染めています。
「自然遵製」をテーマに、自然と共に歩み、 ひとつひとつの工程を手作業で行っています。
染色に使用する染料や素材は、可能な限り自然の恵みを採取、または自家自然栽培し、
染色に必要な水は瓢ヶ岳を水源とする片知渓谷の谷水を使用します。
また、染料を煮出すために薪で煮出しています。
行程ひとつひとつ自然に寄り添うことを大切に、
自然の恵みをふんだんに感じていただけるよう永続可能な循環型の製法を選択しています。
小薬は是れ草根木皮、
大薬は是れ飲食衣服、
薬源は是れ心を治め身を修むるなり。
- 佐藤一斎 言志四録より -
草木で染めた衣。即ち小薬で染めた大薬。
丁寧に生きる事、手間を惜しまず楽しむ事(生活のゆとり=薬源)を
製作背景に取り込み、それらを観じ、
見つめるきっかけになっていだだければとの想いで染色しています。
attention
一度に強く色留めをすることが出来ないため、染色工程を何度も繰り返して色を定着させます。
そのため染色には大変な時間と手間を用います。
また、天気にも左右されますし川で洗うため大雨の後など川の状況次第では作業ができなくなります。
自然に大きく左右されるため納期をお受けできません。
素材や工程が可能な限り自然物のため、均一や一定が大変難しいです。
植物によっておおよその色の予測はできますが、細かな色の指定はお受けしていません。
再現性が乏しいためリピートではなく近似色までのご依頼とさせて頂いています。
一期一会の色を楽しんでいただけたら何よりです。
―ワークショップや染色のご依頼などはcontactよりお問い合わせください―